仕事の最もベーシックな売り込み手段 「稼女セミナー 名刺の作り方と自己紹介の方法」Vol.2
株式会社Woo-By.Style
代表取締役
野村美由紀
前回は名刺の「表面」に書く内容についてお伝えしました。今回は名刺の「裏面」にどんな情報を入れるか、というお話です。
表面の具体的な内容を裏面に
昔の名刺は、表面だけしか使っていないものが主流でしたが、稼女の皆さんのほとんどは、裏面も使っている名刺を作っていると思います。
では、裏面にはどんな情報を入れるべきでしょうか?
答えは、「表面に書いてあるキャッチコピーを深堀りしたような内容」です。
1回目で、私の昔の業務の説明として、表面に「マルシェファシリテーター」という言葉を使用していたとお話ししました。でもそれって何?と思いますよね。「マルシェ」 を扱う「ファシリテーター」(プロジェクト、進行を中立的な立場から舵取りする人)。「なんとなく分かるような気もするけど、実際のところは分からない」といったところでしょうか。それがよく分かるような内容を裏面に書くのです。
私の昔の名刺の裏面を例に挙げると、まず「女性起業家」で「ママ」というのがベースにあり、法務関係に詳しいことと、一番得意な仕事がイベント、というところを強調したいと思っていました。この「起業」「ママ」「法務」「イベント」の4つキーワードを図式化にしたものを裏面に入れていました。図式化したのは、言葉を羅列するより、図式の方がスッキリしていて、見てもらいやすい上に記憶に残りやすいからです。
これにより、「ママ向けの商品を扱う方の味方になれる」ということが強調できますよね。「起業」というワードには、経営者の中でも、老舗を受け継いだ経営者ではなく、「創業社長」という意味合いを込めました。
その人にとっての得意分野を裏面に書く、という方法もあります。職業がライターなら表面に「ライター」、裏面に「WEBライター」や「医療ライター」など。漠然としている人は、一度自分が得意としているものを箇条書きにして強みを見つけてください。
名刺は話題の助けになるもの
そして何よりも、相手が名刺を見て「これ何ですか?」と聞いてくれる内容かどうかがポイント。名刺は話題の助けになるものです。「相手に興味を持ってもらえる」「質問をしてもらえる」内容を書くのがポイントです。
資格をたくさん書いている人も多いですよね。
国家資格に関しては現在行っている業務に関係なくても全部書いてください。国家資格は「その分野における個人の能力・知識が一定水準以上に達していることを国が認めたもの」です。これによって「持っている資格に関しての信用が一律担保されている人」という認識となり、「これができるこの業務の人」というのは強みになります。
逆に、民間資格の羅列は不利になることが多いです。専門性のある仕事は、広く浅くではなく専門性を持って進めていかないと、かえって「何でも屋で専門性がない」と思われることにもなり兼ねません。そうならないためにも、仕事に必要な資格のみ書くことをおすすめします。
あくまで名刺は、ファーストステップ&連絡先の提示。次の段階のツールのバトンタッチになるものです。まずはシンプルな名刺を心掛けましょう。