あなたはどんな人に、どんなふうに役に立つの? 事業を続けたい方は注目!「稼女セミナー ブランディングとファンづくり」解説vol.4
株式会社Woo-By.Style
代表取締役
野村美由紀
いよいよ「ブランディングとファンづくり」の「ブランディング編」最終回。ブランディングをするうえで必要となる、「自分のビジネスの効用」について一緒に考えていきましょう。
あなたのビジネスがもたらす効果を考えよう
4回目はブランディングでもっとも必要なことについてお話します。
その前に、まず今回もワークを行いましょう。
「あなたは自分が提供するサービスを通して、何をもたらしたいのですか?」
前回と同じく時間は5分です。
さて、皆さん書けましたか?
なぜこのようなことを考える必要があるのでしょうか?
それについて分かりやすくご説明します。
あなたがペットボトルのお茶を買ったとします。なぜそのペットボトルのお茶を買ったのでしょうか?
おそらく「乾いた喉を潤したい」「何か飲みたい」と思ったからでしょう。物というのは、そのもの自体を買うためにお金を払っていることは案外少ない。手に入れたことで何を得るかという、その先に対して投資しているのです。ペットボトルの例で言うと、「のどの渇きを潤す」「お茶の味を楽しむ」ことにお金を払うのです。
でもなかなかその点は気づきにくいもの。特に自分が売る側になったときに、そこが分からなくなってしまい、「ペットボトル」を売ろうとしてしまうのです。
「新しく開業した会社や個人事業主が10年後も同じビジネスを続けている割合は10%」と耳にしたことがあるかもしれません。その数字の真偽はここで言及しませんが、起業してから事業を10年継続することは、それほど難しいのだということは間違いありません。
ペットボトルを売ろうとするから事業が10年続かないのです。ペットボトルを売るのではなく、その先を考えることが重要です。
たとえば、私は手作りガーゼマスクをお届けするプロジェクト「YOKOHAMAガーゼマスクships」を行っています。
しかしマスクそのものを大きな利益を生み出すものとして販売しているわけではありません。この活動に共感して私たちにスポンサードをしたい、コラボをしたいというようなお誘いがあるところに意味があります。「YOKOHAMAガーゼマスクships」を行っている事業こそが非常に大事なのです。
ではマスクを販売することで、あなたは何をもたらしたいの?と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
第2回の講義でご説明したとおり、私の強みは女性であり、ママであり、主婦であります。Woo-By.Styleはその強みを柱にした企画制作の会社であり、働く女性や働きたいと考えている女性たちを応援したいと一貫して考えています。「YOKOHAMAガーゼマスクships」ではこのプロジェクトに携わることによって、女性たちの活躍の場を作っているのです。
このような「何をもたらしたいのか?」は、ビジネスの世界では「企業理念」や「ビジョン」といったものに当たります。
有名な企業理念を挙げてみますと、ユニクロで有名なファーストリテイリングは「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」。ローソングループは「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします」。ニトリは「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」。
どれも企業のブランドイメージとぴったり合っていますし、どんな基準で事業を行っているのか想像ができます。
個人でビジネスをする時も同じです。会社を経営することで、何を届けたいのという部分と、その中のサービスや商材を切り取った時にも、それぞれにも同じように何を届けるのか考える必要があります。
それが分かると、自分でブランドとして一つ敷いたレールの上をぶれずに走り切れると思うのです。
Woo-By.Styleも多様な事業を手掛けていますが、「結局、何の会社なのですか?」と聞かれても、しっかり答えられます。そのおかげで、私たちが行う仕事なのかどうかも判断できるのです。
さあ、あなたも自分なりの理念を作ってみましょう!